書評
臨床遺伝学のすすめ―映画にみる遺伝子,遺伝性疾患
雨宮 浩
1,2
1国立循環器病センター研究所
2国立小児病院小児医療研究センター
pp.627
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107447
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今までにない,ついつい引き込まれて読んでしまう医学書である.専門医が読んでよし素人が読んでよしの書である.専門的な情報を楽しくインプットしてくれる.
ところで国境を越えた人畜共通感染症の話題が絶えない.このところだけでも狂牛病,新型肺炎,鶏インフルエンザと続き,あわれなことに世界中で無数の家畜が処分された.それにしてもわれわれが日常目にしている食肉やペットが,そのほとんどが輸入に頼っていたとは知らなかった.世の中から牛丼が消えうせるとか,どこぞの国では流行の情報を役所が握りつぶしたとか騒いでいるが,グローバル化した現代の防疫がいかに難しく影響の大きいものかがわかる.素人の私にも,正確でリアルタイムの情報が防疫にとっていかに大事か理解できる.
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