REVIEW & PREVIEW
IgG4関連疾患
浜野 英明
1,2
1信州大学医学部附属病院医療情報部
2信州大学医学部附属病院内科
pp.2289-2291
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107249
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IgG4関連疾患とは
2011年,「IgG4関連疾患包括診断基準2011」が作成された1).本診断基準における,IgG4関連疾患の概念は次の通りである.
“IgG4関連疾患とは,リンパ球とIgG4陽性形質細胞の著しい浸潤と線維化により,同時性あるいは異時性に全身諸臓器の腫大や結節・肥厚性病変などを認める原因不明の疾患である.罹患臓器としては膵臓,胆管,涙腺・唾液腺,中枢神経系,甲状腺,肺,肝臓,消化管,腎臓,前立腺,後腹膜,動脈,リンパ節,皮膚,乳腺などが知られている.病変が複数臓器におよび全身疾患としての特徴を有することが多いが,単一臓器病変の場合もある.臨床的には各臓器病変により異なった症状を呈し,臓器腫大,肥厚による閉塞,圧迫症状や細胞浸潤,線維化に伴う臓器機能不全など時に重篤な合併症を伴うことがある.治療にはステロイドが有効なことが多い”.
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