特集 “実践的”抗菌薬の使い方―その本質を理解する
総論:薬剤同士の“同じ部分=類似性”をまとめてその特徴を理解する
【抗菌薬の構造でまとめる】
マクロライド系薬
齋藤 昭彦
1
1新潟大学医歯学総合研究科小児科学分野
pp.1192-1195
発行日 2013年7月10日
Published Date 2013/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106885
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ポイント
◎マクロライド系薬剤は細菌のリボゾーム50Sに作用することによって,細菌の蛋白質合成を阻害し,静菌的に作用する薬剤である.
◎一般的にグラム陽性球菌に抗菌作用があるが,マイコプラズマ,クラミドフィラなど非定型肺炎の起因菌にも効果がある.
◎バルトネラ,非定型好酸菌,キャンピロバクター,クラミジアなどに対しても効果があり,使用頻度は高い.
◎腸蠕動作用,抗炎症作用など抗菌作用以外の効果も報告されており,国内ではさまざまな臨床の場面で多用されている.
◎肺炎球菌,溶連菌などの薬剤耐性率は進んでおり,その適正使用が必要である.
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