今月の主題 連携して診る腎疾患―タイムリーな紹介から患者マネジメントまで
腎疾患の鑑別とマネジメントの要点
IgA腎症の新重要度分類を日常診療にどう生かすか
川村 哲也
1
1東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科
pp.1974-1978
発行日 2012年11月10日
Published Date 2012/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106532
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ポイント
★IgA腎症の後ろ向き研究では細胞性/線維細胞性半月体,全節性および分節性糸球体硬化,線維性半月体が腎予後と関連した.
★この4つの病変を有する糸球体の割合により,組織学的重症度がH-Grade Ⅰ(25%未満),Ⅱ(25%以上50%未満),Ⅲ(50%以上75%未満),Ⅳ(75%以上)の4段階に分類された.
★臨床的重症度は,尿蛋白が0.5g/日未満のC-Grade Ⅰ,尿蛋白0.5g/日以上かつeGFR 60ml/分/1.73m2以上のC-Grade Ⅱ,尿蛋白0.5g/日以上かつeGFR 60ml/分/1.73m2未満のC-Grade Ⅲ,の3段階に分類された.
★組織学的重症度と臨床的重症度を加味した透析導入リスクの層別化(低リスク群,中等リスク群,高リスク群,超高リスク群)が可能となり,リスク群別の治療指針が提示された.
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