今月の主題 外来・病棟でのプライマリケアに必要な感染症の知識
扉
柳 秀高
1
1東海大学総合内科
pp.1671
発行日 2012年10月10日
Published Date 2012/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106177
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感染症診療は何科の医師でも避けられません.どんな専門家でも担当している患者が感染症にかかれば最初に診療に当たることが多いと思われます.抗菌薬の適正使用(Antimicrobial Stewardship)や手指衛生(Hand Hygiene)はその道の専門家だけが実行しても焼け石に水ですし,敗血症患者にファーストタッチするのは救急や内科医師,開業の先生方などであって感染症専門医ではありません.むしろ感染症医に相談が来るのは特殊なケースでしょう.心筋梗塞や消化管出血の場合は専門家に依頼することが多いのと対照的かもしれません.そこで,今回の特集では第一線の医師が遭遇する問題として頻度が高い,緊急性が高い,あるいは見逃したくない感染症について学べることを目標にしました.
総論として,感染症診療の原則(principles and practice)を俯瞰し,細菌培養検査,感受性検査の使い方を概説したいと思います.続いて頻度の高い疾患を主に臓器別に取り上げ,日常診療上陥りやすいピットフォールなどについても解説します.
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