連載 研修おたく海を渡る・65
病院広報の力―臨床試験キャンペーン
白井 敬祐
pp.877
発行日 2011年5月10日
Published Date 2011/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105184
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どれだけ多くの患者が臨床試験に参加するかは,がんセンターであるための重要な基準の一つでもあります.12%というのが,僕のいるがんセンターの2010年度の実績です.日本に比べると,アメリカでは臨床試験の認知度は高いですが,それでも,過去に人体実験まがいの臨床試験(Tuskegee syphilis experimentなど)が行われたこともあり,拒否感を示す人も少なくありません.
がん治療領域においては,臨床試験は,標準治療あるいは,現在使用可能な抗がん剤での治療の効果がなかった時に用いることができる「最後の望み」と捉えられたり,あるいは最初から考慮に入れるべき選択肢の一つと考えられることもあります.そのため,より多くの臨床試験をそろえることは,大学病院付属のがんセンターのみならず,開業医グループでも重要なセールスポイントとなるのです.
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