今月の主題 糖尿病診療Update―いま何が変わりつつあるのか
大規模臨床試験から見えること
血圧介入試験と心血管リスク
片山 茂裕
1
1埼玉医科大学内分泌・糖尿病内科
pp.1960-1963
発行日 2010年11月10日
Published Date 2010/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104895
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ポイント
★高血圧を合併した糖尿病患者では,130/80mmHg未満を目標とした厳格な血圧管理が求められている.
★第一選択薬はACE阻害薬あるいはARBとし,降圧目標に達しない場合には増量するか,Ca拮抗薬か少量のサイアザイド系利尿薬を併用する.
★UKPDSなどの結果からは,降圧薬による厳格な血圧管理は生涯にわたって必要である.
★ACCORDでは,収縮期血圧120mmHg未満を目指した血圧の厳格な管理は,標準管理群に比べて必ずしも心血管疾患を減らさなかった.
★130/80mmHg未満という降圧目標がただちに否定されるわけではないが,わが国進行中のHOMED-BP試験やJDOIT 3試験の結果が待たれる.
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