特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
腫瘍マーカー
消化器系
CA19-9(糖鎖抗原19-9)
三方 林太郎
1
,
横須賀 收
1
1千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学
pp.518-520
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104829
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
CA19-9(carbohydrate antigen 19-9)は1978年にKoprowskiらがヒト大腸癌培養細胞をマウスに免疫して得られたモノクローナル抗体NS19-9により認識される糖鎖抗原である.
構造上はLewis型血液抗原のLewis A糖鎖にシアル酸が結合したシアリルLewis A(Lea)で,血中では分子量500万以上の巨大な糖蛋白として存在している.一般的に糖蛋白の構造は,コア蛋白,母核構造,基幹構造および修飾構造より成り立っており,モノクローナル抗体がどの部位を抗原として認識するかによって,糖鎖関連マーカーが分類されている(図1).
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.