特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
内分泌学的検査
副腎
尿中メタネフリン,尿中VMA
磯部 和正
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科臨床病理
pp.355-356
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104791
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
カテコールアミンがO-メチル化されるとメタネフリンとなり,さらにアミノ基が酸化されると,最終的にVMA(vanillylmandelic acid:バニリルマンデル酸)となる.アドレナリンがO-メチル化されるとメタネフリンが,ノルアドレナリンがO-メチル化されるとノルメタネフリンがそれぞれ生じる.カテコールアミンは産生・放出後,速やかに再吸収や代謝を受けるので,カテコールアミンよりも代謝物の濃度のほうが高くなり,カテコールアミン産生亢進などにより異常高値を示す.
カテコールアミンは副腎髄質や交感神経終末から放出されるホルモンである.褐色細胞腫腫瘍組織からも過剰に産生・放出され,高血圧や動悸などの症状を呈することになる.
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