特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液生化学検査
血液ガス・電解質・微量金属
Ca,P
倉橋 清衛
1
,
木戸 里佳
1
,
松本 俊夫
1
1徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部生体情報内科学
pp.266-269
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104763
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
血清カルシウム(Ca),リン(P)の濃度はともに,主に副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)および1,25-dihydroxyvitamin D〔1,25(OH)2D〕の2つのホルモンの腎,骨,腸管などの標的臓器への作用により制御されている.
低Ca血症はテタニー,てんかん様発作などから疑う.高Ca血症の症状は,多飲・多尿,消化器症状,精神症状など多彩かつ非特異的であり,不定愁訴をもつ患者のスクリーニング検査として積極的に測定すべきである(表1).Ca代謝異常症のスクリーニング時には,常にアルブミンとともにPを同時に測定する.
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