特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液生化学検査
糖質および関連物質
抗インスリン抗体,インスリン抗体
内潟 安子
1
1東京女子医科大学糖尿病センター
pp.227-229
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104750
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
インスリン抗体は,インスリン注射歴のない方において突然産生されたり,ヒトインスリン製剤を使用しているインスリン治療中患者においても産生されるという特徴をもつ.
インスリン抗体には2種類ある.通常はインスリン治療患者の血中に存在する,つまり外来性インスリンに対して産生された抗体(insulin antibody:IA)のことをいう.それに対して,インスリン治療歴がないにもかかわらず,血中ヒトインスリンに対して抗体を産生してしまう疾患がある.このインスリン抗体のことをインスリン自己抗体(insulin auto-antibody:IAA)と呼ぶ.
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