特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
診断に直結した良質な臨床検査のために
日常診療におけるPOCTの役割
松尾 収二
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.14-17
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104678
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POCTとは
心電図検査や超音波検査のような生体検査は検査室で行うこともあれば,検査担当者が病棟や外来へ出向いて行うこともある.これに対して,血液,尿などの検体検査は,ほとんどが検査室で行われ,検査室で検査できない項目は検査センターに依頼される.診療所では,ほとんどが検査センターへ依頼される(図1).
しかし,最近,簡便な小型の検査機器やキットが登場し,病棟,外来,手術室,救急外来,ICU,災害医療の現場など患者の傍らで簡単に検査できるようになってきた.POCT(point of care testing)とは,この診察室,ベッドサイド,手術室などのpointで,診療,看護というcareの目的で行う検査であり(図1),bed side test, near-patient testing, rapid response test, stat lab testなどの総称である.日本語名は「臨床現場即時検査」が提唱されている1).
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