連載 手を見て気づく内科疾患・14
全身性エリテマトーデス,治らないしもやけには注意
松村 正巳
1
1金沢大学医学教育研究センター リウマチ・膠原病内科
pp.181
発行日 2010年2月10日
Published Date 2010/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104336
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患 者:52歳,女性
病 歴:3カ月前から両指腹に触ると痛い皮疹が出現した.毎年冬になるとしもやけができるので,しもやけだろうと思っていた.しかし,今回は寒冷を避けても治らない.さらに,1カ月前から夕方になると37~38℃の発熱を認めるようになった.また,以前から日光に当たると皮膚が荒れるという.
身体所見:顔色は不良で活気なし.顔に皮疹はなし.両手の指腹に凍瘡様紅斑を認める(図1,2).触れると痛い.右腋窩部に2カ所,左腋窩部に1カ所リンパ節を触れる.径が1.0~1.5 cmで軟らかく,圧痛はない.
検査所見:血算;WBC 1,400/ml(リンパ球27%),抗核抗体1,280倍(speckled pattern),抗Sm抗体陽性,抗SS-A抗体陽性
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