今月の主題 内科医のためのクリニカル・パール―診療のキーポイントと心にのこる症例
膠原病
リウマチ病の診察と診断のキーポイント
上野 征夫
1
1ナショナルメディカルクリニック
pp.1444-1446
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104050
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■関節痛(arthralgia)と関節炎(arthritis)を区別せよ
リウマチ性疾患の主たる症状は,こわばり,痛み,しびれの3つである.このうち最も多く,また診断のキーポイントとなる訴えは痛みである.患者が痛みを訴えてきたら,まずそれが筋肉あたりなのか関節あたりなのかを聞く.それが関節であれば,次にそれが関節痛だけなのかあるいは関節炎なのかを区別する.ここが最も重要な点である.
関節痛というのは関節が痛むという訴えである.関節炎というのは関節に炎症があるという所見である.炎症というためには腫脹(tumor),発赤(rubor),熱感(calor),圧痛(dolor)の炎症の4大徴候のいずれかがあることを確認しなければならない.そのうち少なくとも1つ以上があってはじめて炎症ということができる.
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