連載 見て・聴いて・考える 道具いらずの神経診療・13
―主訴別の患者の診かた8―意識障害のある患者の診かた(前編)
岩崎 靖
1
1小山田記念温泉病院 神経内科
pp.193-198
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103766
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神経内科では意識障害患者の診察を依頼される機会が多いが,原因となる疾患は神経領域に限らず,感染症,内分泌疾患から精神疾患まで多彩である.意識障害の程度は見逃すほどのごく軽度から昏睡に至る状態まで幅広く,判定を誤りやすい意識障害類似の状態もある.死に至る病態など診断よりも救急処置を優先しなければならない場合,早急に適切な診療科へ紹介する必要がある場合,経過観察で良い場合までさまざまであり,病態を的確にとらえて対応する必要がある.
今回から2回に分けて意識障害患者の診療についてポイントを概説したい.今回は意識障害についておよび,一般理学所見の取り方を概説し,神経学的所見の取り方,代表的疾患の鑑別のコツについては次回解説する.
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