連載 見て・聴いて・考える 道具いらずの神経診療・8
―主訴別の患者の診かた3―ふるえを訴える患者の診かた
岩崎 靖
1
1小山田記念温泉病院 神経内科
pp.1552-1557
発行日 2008年8月10日
Published Date 2008/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103496
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「ふるえ(震え)」という愁訴は神経内科領域では比較的多く,中枢神経疾患を心配して受診する患者が多い.神経学的には「振戦(tremor)」を指し,不随意運動のなかでは最も頻度が高い.生命にかかわる重篤な病態が隠れている頻度は少ないが,日常生活上において問題となっている場合が多く,適切な対応を行うことが患者のQOLの面からも重要である.
今回は「ふるえ」を訴える患者の問診法と視診での観察点について解説し,日常診療で頻度の高い鑑別疾患について鑑別のコツを概説したい.
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