今月の主題 Multiple problemsの治療戦略
内科診療におけるmultiple problems
【薬物投与のジレンマ】
ステロイド服用中のリウマチ疾患患者が結核を発症した場合
山本 舜悟
1
,
岸本 暢将
2
1亀田総合病院総合診療・感染症科
2亀田総合病院リウマチ膠原病内科
pp.1622-1624
発行日 2008年9月10日
Published Date 2008/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103512
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ポイント
●結核治療においては,キードラッグであるリファンピシンとの薬物相互作用が鍵である.その数は多種多様なので,必ずそのつど確認する必要がある.
●プレドニゾロン換算で15mg/日が結核発症のリスクになる1つの目安である.
●TNF阻害薬を併用している際は,ツベルクリン反応陰性でも結核を発症しうるため,慎重な経過観察が必要である.また,TNF阻害薬投与中の結核は約半数が肺外結核である.
●ステロイド以外の薬剤(特に免疫抑制薬),糖尿病・腎障害などの併発症なども感染症のリスクとなるため,十分注意する.
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