今月の主題 ウイルス肝炎 実地診療A to Z
ウイルス肝炎の実地診療のために知っておくべきこと
高次医療施設へのコンサルト・移送について
石上 雅敏
1
1名古屋大学医学部附属病院消化器内科
pp.958-961
発行日 2007年5月10日
Published Date 2007/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102750
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ポイント
●本邦では健常者をドナーとした生体肝移植が大多数であることから,的確な移植時期の適応の判断が重要である.
●急性肝不全においては全例肝移植を念頭に置きつつ治療を進め,適切なタイミングを逃さないことが肝要である.
●肝硬変においてはその移植適応として1年程度の生命予後,あるいは合併症によるQOLの阻害の2つの方向性がある.
●肝癌においては,ベースの肝予備能が不良,肝予備能は比較的良好だが癌のコントロールが不十分になることが予想される場合の2つの方向性がある.
●移植後の癌再発の問題が不可避であるので,肝癌の移植適応については現在でもかなり議論が分かれる.
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