今月の主題 ウイルス肝炎 実地診療A to Z
B型肝炎診療の実際
抗ウイルス療法の対象となるのは?
上野 義之
1
,
長崎 太
1
,
下瀬川 徹
1
1東北大学大学院医学研究科消化器病態学
pp.886-888
発行日 2007年5月10日
Published Date 2007/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102732
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ポイント
●B型肝炎に対する抗ウイルス療法として現在インターフェロンと核酸アナログがある.
●B型急性肝炎は自然治癒が高率に予測されるため,基本的には対症療法となるが,一部で劇症肝炎に進展する例や,慢性肝炎に移行する例が存在する.
●B型慢性肝炎では,その自然経過を十分に理解したうえで,抗ウイルス療法の対象,適応を慎重に決定すべきである.
●HBVキャリアの併発疾患に対する加療の際の肝炎増悪が知られており,十分に留意する必要がある.
●無症候性キャリアからの急性増悪や発癌の可能性があり,一般医と専門医との診療連携が重要である.
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