今月の主題 日常診療・当直のための酸塩基平衡,水・電解質,輸液
研修医がよく使う輸液の基本
膠質液(アルブミン製剤と人工膠質液)の使用方法
志水 英明
1
1中部労災病院腎臓内科
pp.548-552
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102654
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ポイント
●循環血液量減少性ショックの治療の原則は,まず生理食塩水を投与する.
●膠質液にはアルブミン製剤と人工膠質液のヒドロキシエチル澱粉とデキストラン製剤がある.
●人工膠質液は腎臓から排泄されるため腎不全での使用は避ける.血液型判定やクロスマッチに影響する可能性があり,投与前に検体採取が必要である.
●アルブミン製剤は特定生物由来製品であり,患者への書面などによるインフォームドコンセントと記録の20年間保存が必要である.感染に対する安全性は100%でない.非献血の製剤もある.
●アルブミン製剤は血漿交換の置換液としても使用される.凝固因子の補充を必要としないときは等張アルブミン製剤を用いる.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)のときは新鮮凍結血漿を用いる.
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