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やる気と期待:予言の自己成就
北村 聖
1
1東京大学医学教育国際協力研究センター
pp.601
発行日 2003年11月30日
Published Date 2003/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102459
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卒後研修で最も大切なことは何かと問われたとき,常にそれは「やる気」であると答えている.研修医の選抜の面接でも「やる気」を高く評価するように努めているが,客観的に見るのはなかなか難しい.
WHOの健康の定義に「身体的な健康」と,「精神的な健康」とに加え,「spiritualな健康」が追加された.日本語としての定訳はないが「霊的な」などと訳していることが多いのではないだろうか.私はこれを「気合」とか「やる気」などと勝手に解釈している.逆に,やる気のない日というものはどうしてもあるもので,そういう日は患者さんから「先生,元気ないですね」とかえって心配されたり,インシデントを起こしたりする.やる気のないときは,当然研修の効果も上がらないだろう.
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