今月の主題 水・電解質と輸液
輸液の原理・原則
高齢者(後期高齢者)での水・電解質異常
小山 雄太
1
,
今井 裕一
2
1本間病院内科
2愛知医科大学腎臓・膠原病内科
pp.1826-1828
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102263
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ポイント
・高齢者では,口渇中枢が血漿浸透圧の高いほうにシフトしている.また,抗利尿ホルモン(ADH)への集合管の反応性も低下していることから,水分が不足する傾向にある.
・高齢者では,レニン・アルドステロン系の反応が低下し,さらに心房性利尿ペプチド(ANP)は上昇しており,塩分が喪失する傾向にある.すなわち,高齢者では,潜在的に等張性脱水となっている.
・高齢者では,環境の変化により高Na血症と低Na血症を起こしやすい.
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