Japanese
English
特集 病態別補充・補正のFormula
水・電解質異常に対する補充・補正のFormula
Formula for the treatment of abnormalities of sodium, potassium, and H2O
橋口 陽二郎
1
,
斎藤 英昭
2
,
岩波 弘太郎
1
,
坂本 裕彦
1
,
関根 毅
1
Yojiro HASHIGUCHI
1
1埼玉県立がんセンター腹部外科
2東京大学医学部附属病院手術部
キーワード:
低ナトリウム血症
,
高カリウム血症
,
多尿
Keyword:
低ナトリウム血症
,
高カリウム血症
,
多尿
pp.551-559
発行日 1998年5月20日
Published Date 1998/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903170
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
水・電解質異常は,問診,診察,検査によって異常に至った機序を把握し,病態に即したFormulaを適用して補正する.術後の低Na血症の多くは,低Na液の過剰投与で惹起され,中枢神経症状発現時は高張食塩水を緩徐に投与して補正する.低K血症は,K摂取不足,多尿,嘔吐などが原因で,補正の際には低濃度で緩徐に行う必要がある.高K血症で血清K値が6.5mEq/l以上あるいは心電図異常が認められる場合は,迅速に血清K値を下げる必要があり,Ca製剤静注後,グルコース・インスリンの点滴静注を行う.術後乏尿は脱水と急性腎不全に注意する.術後の多尿は,高血糖による浸透圧利尿を除けば,輸液過剰によるものが多い.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.