特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
抗Sm抗体
上阪 等
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科
pp.424-425
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101853
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
抗Sm抗体は全身性エリテマトーデス(SLE)患者の血清に見いだされて報告された自己抗体で,発見の由来となった患者名Smithの初めの2文字が冠されている.以前よく用いられた受身血球凝集(PHA)法による抗ENA抗体測定でRNase抵抗性抗体として検出される 抗核抗体(anti-nuclear antibody:ANA)の1つである.
この抗体は,細胞核内のRNA/リボ核蛋白複合体である核内低分子リボ核蛋白(small nuclear ribonucleoprotein:sn-RNP)分子のうちのU1,U2,U4/6,U5RNPと反応する.抗体結合蛋白はこれらの蛋白の共通構成成分であるB/B’,D1,D2,D3,E,F,Gなどの蛋白である.なかでもB/B’,D1,D3が認識されていることが多く,E,F,G蛋白はnativeな形でのみ認識される.
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