特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
抗ENA抗体
中島 敦夫
1
,
坂根 学
2
1日本医科大学リウマチ科
2都立墨東病院リウマチ膠原病科
pp.421-423
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101852
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抗ENA抗体とは,可溶性核抗原(extractable nuclear antigens:ENA),非ヒストン蛋白質(non histone protein),酸性核蛋白質抗原(nuclear acidic protein antigen:NAPA)など,非ヒストン核蛋白質群に対する抗体で,非ヒストン核蛋白質抗体,NAPA抗体とも呼ばれることがある.その産生機序はいまだ明らかにされてはいないが,前項の抗DNA 抗体産生機序と同じく,B細胞の免疫寛容(トレランス)の破綻が主な原因と考えられている.
何を知るための検査か
抗ENA抗体は種および臓器特異性を持たず,特異性の異なる種々の抗体群が知られており,抗SS-A/Ro抗体,抗SS-B/La抗体,抗RNP抗体,抗Sm抗体,抗Scl-70抗体,抗Ku抗体,抗Ki抗体,抗jo-1抗体,抗Ma抗体など多くの抗体を含んでいる(余談ではあるが,これらのほとんどは,患者の頭文字で命名されているものが多い).
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