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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
2章 脳神経・筋疾患
Guillain-Barré症候群
Guillain-Barré syndrome(GBS)
大石 真莉子
1
,
古賀 道明
1
,
神田 隆
1
1山口大学大学院医学系研究科臨床神経学
pp.394-395
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201940
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Guillain-Barré症候群(GBS)は,急性に四肢筋力低下をきたす自己免疫性の末梢神経疾患で,人口10万人当たり年間1〜2人が発症する1).治療せずとも,発症から4週間以内に自然寛解傾向を示すことが特徴であり,教科書的には予後良好と記載されている.しかし,急性期には致死的な不整脈や呼吸不全などの出現に細心の注意が必要で,また長期的には重篤な後遺症をきたすこともまれではなく,早期の診断・治療開始が望まれる.
GBSの診断は,基本的に病歴と臨床症候に基づいて行う.検査としては,末梢神経伝導検査が最も重要で,その他の主な検査としては,通常の血液検査〔筋疾患や低カリウム(K)血症,ビタミン欠乏症などの鑑別〕,脳脊髄液検査,脊髄MRI(脊髄症の鑑別),血中自己抗体測定(ガングリオシド抗体など)が行われる.
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