今月の主題 肝疾患の疑問に答える―研修医と内科医のために
患者から質問されやすい疑問
慢性肝疾患患者の妊娠,出産
渡部 幸夫
1
1独立行政法人国立病院機構相模原病院消化器科
pp.1700-1703
発行日 2004年10月10日
Published Date 2004/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101134
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
慢性B型肝炎の若年層では,自然経過や妊娠出産を契機にHBeAgのseroconversionやHBV-DNA量の減少が生じることが多い.
慢性C型肝炎は,妊娠期間中は安定した状態であっても出産前後や産褥期に悪化することがある.
妊娠中におけるインターフェロン治療の安全性や効果については,まだ知られていない.
自己免疫性肝炎では妊娠の中期・後期においては肝機能が安定し,出産後に再燃することがあるので,産褥期4~6週間は特に注意が必要である.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.