今月の主題 腹部疾患をエコーで診る
臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー
〈消化管〉
炎症性腸疾患
水城 啓
1
1東京都済生会中央病院消化器内科
pp.273
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100982
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大腸憩室炎では,超音波は診断に有用であるうえに,重症度判定も可能である.下腹部痛で来院し,憩室炎が疑われた場合には,至急血液検査,超音波検査をオーダーし,憩室炎の診断がつけば速やかに治療を開始する.また右下腹部痛では虫垂炎との鑑別が困難なこともあり,適宜CTを併用すべきである.
Crohn病,潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の診断の基本は臨床症状,臨床所見であり,検査の基本は注腸検査,大腸ファイバーである.超音波は補助的な手段として用いられるべきである.時に非典型的な症状のスクリーニングでCrohn病が指摘されることがある.
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