院内感染コントロールABC(新連載)
サーベイランスの行い方と利用法
遠藤 和郎
1
1沖縄県立中部病院内科
pp.138-141
発行日 2004年1月10日
Published Date 2004/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100690
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
いま,患者が医療に望むものは何か? ささえあい人権センターCOMLの辻本好子氏は,①安全で,安心と納得のできる医療,②確かな医療技術,③患者の個別性の尊重,④情報開示・コミュニケーション,とまとめている.高度な医療の提供と,高齢者を含む免疫能の低下した患者が増加し続ける今日,安全で安心できる医療を提供するために,院内感染対策は不可欠の課題となっている.院内感染の多くは,患者と医療者の接触によって発生する.したがってベッドサイドで過ごす時間の長い若手医師が感染対策に担う役割は大きい.
■院内感染対策の目的と留意点
当院における感染対策の目標は,①患者を感染から守る,②職員を感染から守る,③医療資源の適正使用,そして最終的に④質の高い医療の提供,としている.人的・経済的資源の限られたわれわれが,有効な感染対策を行い続けるために留意している点が5点ある.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.