データにみる健康戦略 21世紀への健康戦略—データにみるその目標・7
肝硬変の周辺
倉科 周介
1
Shiusuke KURASHINA
1
1東京都立衛生研究所
pp.57-60
発行日 1993年1月15日
Published Date 1993/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902945
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結核が下火になった後を受けて,肝硬変が21世紀の国民病になると騒がれたことがあった.ふた昔ほど前の話である.世紀末を目前に,どうやらその予言は外れそうにみえる.だからといって安心するのはまだ早い.肝硬変は終末病変という指定席におとなしく座っているような代物ではないからである.このすこぶる物騒な病像をめぐる予想の根拠と誤算の理由は,ともに病気というものの本質とその対策の効果とを考えなおす格好の題材ではなかろうか.
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