資料
愛媛県内の精神保健ボランティアグループに対する実態調査
鷹尾 雅裕
1
,
青木 眞策
1
,
小林 保一
1
1愛媛県精神保健福祉センター
pp.233-238
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902482
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1993年に心身障害者対策基本法が障害者基本法に改正され,わが国の障害者福祉の歴史上初めて精神障害者が「障害者」として福祉施策の対象となった.障害者プランの策定と精神保健福祉法の再三の改正によって社会資源がより充実し,ノーマライゼーションの実現に向けた取り組みが進行しつつある.しかし一方で,精神障害者に対する偏見と差別はいまだに厳しく,地域住民の正しい理解とそれに基づく支援の輪を広げるためには,広範な人材養成も重要となってきた.
愛媛県精神保健福祉センター(以下,センター)は,1991年度に松山市社会福祉協議会が主催した県内初の精神保健ボランティア(以下,ボランティア)講座の開催にあたり,主催者の理解を得て全面的に協力し,翌年度から愛媛県社会福祉協議会によって事業化された後も県内数カ所で開催されるボランティア講座に対して,引き続き開催地の選定から企画・運営に至るまで,その多くを支援してきた.本研究は,講座終了後有志によって結成された精神保健ボランティアグループ(以下,グループ)の活動が,ノーマライゼーションの進展のため地域住民の中に自然な形で溶け込んで,その目的が達成されるための参考に資することをねらいとしている.
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