特集 大学の公衆衛生教育
卒後臨床研修における公衆衛生カリキュラムの位置付けについて—医科大学衛生学・公衆衛生学教育協議会からの要望書より
川口 毅
1
1昭和大学医学部公衆衛生学教室
pp.467-469
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902324
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昭和43年当時「インターン制度を廃止せよ!!」,「臨床研修医制度反対!!」と叫びながら数百人の医学生が清水谷公園から国会議事堂の前を通り厚生省へとデモ行進をした.
また,その年は空前絶後の全国医科大学の卒業生のおよそ9割以上の者が医師国家試験ボイコットするという異常事態が出現した.では当時どうして医学生たちはこのような行動に出たのかを思い返してみると,身分資格制度もなく教育体制や生活保障もなく,大部分の者が無資格の夜間当直医として生活を支えながら昼間は病院の中で満足な研修カリキュラムもなかった当時のインターン制度を改正または廃止しなければならなかったことは当然であった.厚生省がインターン制度に代わるものとして提案してきた臨床研修医制度は卒業と同時に医師免許は与えるが2年間の臨床研修を義務化するものであった.
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