シンポジウム 第17期日本学術会議環境保健学研連主催公開シンポジウム
「内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の影響はどこまでわかっているか」
シンポジウムのはじめに
角田 文男
1,2
1岩手医科大学
2日本学術会議
pp.521-522
発行日 1999年7月15日
Published Date 1999/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902119
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日本学術会議の環境保健学研究連絡委員会(以下,環境保健学研連)は,人の生存環境にかかわる健康影響を研究する領域について,研究の連絡を図り,その能率を向上させるために必要な事項を調査審議する委員会である.日本学術会議は昭和24年(1949)1月に設立され内閣総理大臣の所轄の下に置かれる「特別の機関」であり,全国約70万人の科学者の代表として科学の各分野から選出された210人の会員により組織されている.学術会議は,各科学部門によって第1部から第7部に分かれ,その各部のもとに総数180の研連があり,そこには学術会員とその分野の専門知識を有する科学者からなる総数1,221名の研連委員によって構成される.環境保健学研連は第7部(医・歯・薬学の3分野包括)に属し,関連する諸学会の研究者10名(別記)によって構成されている.
さて,環境保健学が主要課題とする「人の生存環境」について,今日では非常に幅広く捉えられ,人の生活環境から労働環境,地域環境から地球規模の環境,そして現代では宇宙環境までも含められる.これらの環境中に存在する物理的,化学的,生物的,および社会的な諸要素が人の健康とどのようにかかわり合っているかを研究する分野が環境保健学である.
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