特集 現代の危機管理
公衆衛生における危機管理と現代社会
下田 智久
1
1厚生省大臣官房厚生科学課
pp.876-880
発行日 1997年12月15日
Published Date 1997/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901797
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「危機管理」体制がわが国では弱いという.ペルーでの日本大使公邸占拠・人質事件,神戸を中心とした阪神大震災,ナホトカ号による重油流出事故等々.こうした事件がおこるたびに繰り返し指摘されている.
危機に適確に対処するためには迅速かつ正確なる情報の入手が不可欠だ.動燃東海事務所の火災・爆発事故の場合,官邸への報告が遅れ,官房長官はマスコミから指摘されて事故の発生を初めて知ったという.重油流出事故では,専門家を早めに動員し,各省の連繋をうまくやれば,日本海全域への汚染は防げたはずとの意見がでた.
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