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第1土曜特集 健康危機への備えと対応――パンデミックと能登半島地震を踏まえた社会とシステムのあり方
社会と健康の視点から
健康危機に対する地域保健と公衆衛生看護
Public health activities and public health nursing toward health crisis in Japan
塩見 美抄
1,2
Misa SHIOMI
1,2
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻先端看護科学コース
2同ヘルスセキュリティセンター
キーワード:
健康危機管理
,
保健所
,
公衆衛生看護
,
保健師
,
IHEAT
Keyword:
健康危機管理
,
保健所
,
公衆衛生看護
,
保健師
,
IHEAT
pp.65-70
発行日 2025年4月5日
Published Date 2025/4/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu293010065
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的パンデミックは,健康危機の脅威をすべての人々にとって身近なものにした.また,間欠的に発生する自然災害に,今なお多くの人々の命と暮らしが脅かされている.本稿では,頻発する健康危機に短期的・直接的に対応するのみならず間接的・中長期的にも関わりながら,人々が健康に暮らし・生きることを護る地域保健行政とその中心となる公衆衛生看護に焦点をあてる.健康危機における地域保健の役割や位置づけについて法律や指針をもとに概観した後,地域保健・公衆衛生看護の健康危機管理の動向や知見を示す.また,COVID-19パンデミック時の保健所の実態を振り返り,課題や今後への示唆を考察する.近い将来に起こるとされる南海トラフ地震や新たな感染症パンデミックに備え,大学と地域保健との健康危機管理に関する連携体制の構築が必要である.

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