視点
公衆衛生行政管理に求められるcompetency―健康危機管理を中心として
橘 とも子
1
1国立保健医療科学院人材育成部
pp.522-523
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100765
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公衆衛生行政の第一線機関である保健所が行う事項は,「地方分権推進」の基本理念のもと,1994年に改正された地域保健法に定められる.同年策定された「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」には,「地域における健康危機管理体制の確保」が掲げられたのをはじめ,介護保険関連事項等,地域保健部門が取り組むべき役割が,2000年の改正で示された.
一方,国立保健医療科学院では,保健医療等の向上・改善を図るために,基本理念から技術に至るまで必要とされる様々な能力に応じて教育訓練を行うと同時に,新たな課題研究に取り組んでいる.2004年度,筆者らは地域における健康危機管理研修に関する研究の一環として,「健康危機事例を用いた健康危機管理に必要な能力・技術の構造分析」に取り組んだ.本稿ではその概要と成果を報告した上で,公衆衛生行政管理に求められるcompetencyを,健康危機管理を中心に考察してみたい.
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