連載 疾病対策の構造
0次予防の世界像
倉科 周介
1
1東京都立衛生研究所
pp.51-55
発行日 1996年1月15日
Published Date 1996/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901414
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0次予防は疾病対策の基本である.その原則が組み込まれている社会では,病気は遅かれ早かれ衰退に追い込まれる.この半世紀間におけるわが国の経験は,そのもっとも目覚ましい実例といってよい.一方,外に病気の巣窟が残ることは,内なる0次予防の維持に対する潜在的な脅威である.これまで病気の国内状況をいろいろな角度から眺めてきたが,ひとしきり目を国外に転じてみよう.問題意識と観測手段はいつもと同じである.
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