インフルエンザ診療の新展開 パンデミックを視野に入れた戦略
次のパンデミックに向けて 世界のパンデミック対策
中島 一敏
1
1国立感染症研究所感染症情報センター
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
疾病の発生
,
感染症予防
,
世界保健機関
,
アメリカ
,
イギリス
,
カナダ
Keyword:
Canada
,
Communicable Disease Control
,
Disease Outbreaks
,
United Kingdom
,
Influenza, Human
,
World Health Organization
,
United States
pp.854-858
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007076267
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パンデミック対策は、国際的感染症危機管理である。WHO世界インフルエンザ事前対策計画(WHO-GIPP)は、国際的な技術的指針である。国際保健規則(IHR)は、国際的健康危機管理における各国の必要最小限の役割を規定する法規的枠組みである。国家パンデミック対策計画は、WHO-GIPPと連携した国際的な役割、医療・社会基盤サービスの維持による被害の最小化を目的とした国内対策で構成している。感染拡大防止は、ワクチンや抗インフルエンザ薬、社会行動制限による感染機会の減少、施設内感染対策等の包括的実施が重要である。WHOの早期封じ込めは、パンデミックウイルスの世界的な感染拡大を防止するため、2006年にまとめられた新しい戦略である。
©Nankodo Co., Ltd., 2006