特集 歯科保健医療の動向
8020運動の推進
網元 愛子
1
1日本歯科衛生士会
pp.705-707
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901127
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◆はじめに
8020運動の達成は,21世紀に入ってからと予測されている.今世紀の前半と後半とでは,大変な社会の変貌が起こった.この変貌は21世紀にはさらに加速され,途方もない技術社会が到来するにちがいないと思っている.
筆者は患者を通して,「生活抜きの歯科」はあり得ない,また,患者については「全身の健康を抜きには『はなし』にならない」ことを学び,さらに,口腔保健は健康→生活→文化である.患者対策は,特に歯科にこだわらず考察することが必要である.医学(歯学)は歴史的に見れば人類の文化史である,ということを経験から会得した.そこで8020運動の戦略についても,単に歯科領域からだけで問題をとらえるのではなく,国民の生活,日本の文化,社会から考察していくべきであろうと考える次第である.
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