連載 地域精神保健の展開—精神保健センターの活動から・7
「痴呆性老人デイケア」から地域ケアへ—福岡県精神保健センター
小野 ミツ
1
,
小山 宏子
1
,
小松原 百合子
2
,
中村 興睿
1
1福岡県精神保健センター
2福岡県筑紫保健所
pp.501-504
発行日 1994年7月15日
Published Date 1994/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901076
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
【はじめに】
わが国の高齢化は,人類がかつて経験したことのない速度で進行している.今や痴呆性老人問題は,極めて大きな社会問題である.
さて,福岡県精神保健センター(以下,「センター」と略す)では,地域老人精神保健活動の一つとして「痴呆性老人デイケア」を,昭和62年6月から平成5年3月まで実施した.その結果,平成5年度末では県内4保健所と1市(保健所と市で共催)で「痴呆性老人デイケア」が実施されており,平成6年度からは,さらに4保健所で取り組みが計画されている.
また,保健所における「痴呆性老人デイケア」の実施だけでなく,市町村の機能回復訓練事業における痴呆性老人の処遇やボランティアを中心とした痴呆性老人の集団の場づくり等が,センターの「痴呆性老人デイケア」の経験を生かす形で実施されるなど,広い分野での展開をみている.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.