特集 骨粗鬆症の予防戦略
骨粗鬆症の検診方法—CXD法(改良型MD法)
浦野 純子
1
1東京都板橋区志村保健所
pp.394-397
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901049
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◆はじめに
高齢化社会が進行する中で,骨粗鬆症は老人の寝たきりへの引き金となる骨折の主要因であり,またQOL(生活の質)を低下させるものである.
人口約50万(平成6年3月)の板橋区でも寝たきり老人の数(老人福祉手当受給者)は平成5年度末で2,149人で,中でも骨折によるものが目立ち始めた.このような現実を踏まえ,志村保健所では平成5年6月より「骨粗鬆症予防検診」を開始した.
この検診については,区広報により募集したが,区民の要望が強く募集300名に対して1,985名の応募があった.この状況に応じ板橋区では,他保健所(板橋・赤塚)および保健相談所(上板橋・高島平)でも同年11月より実施することとなった.今回は平成5年6月より平成6年3月までの検診状況について述べることとする.
機種の選定に関しては,保健所の機能・目的等から考え,スクリーニングであること,なるべく多数の人が受けられること,簡便であることを選定基準として考慮し,CXD法を用いることにした.CXD法(computed X-ray densitometry)はわが国で開発された骨密度定量器である.
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