特集 骨粗鬆症の予防戦略
骨粗鬆症の検診方法—DXA法
藤井 芳夫
1
,
藤田 拓男
2,3
1国立療養所兵庫中央病院内科
2国立療養所兵庫中央病院
3(財)骨粗鬆症財団
pp.391-393
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901048
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◆はじめに
骨粗鬆症において腰痛や骨折を起こしたものを治療することは重要であるが,リスクの段階で患者を早期発見し,骨量測定によるスクリーニングを行うことが望ましい.閉経後数年は急速な骨量減少が起こることが知られており,約10%はその速度が異常に大きく急速骨喪失者と言われ,何年か後に重症の骨粗鬆症を発症するのはこれらの人々であるとされる.このような急速骨喪失者をリスクの段階で早期発見し治療を開始することは骨粗鬆症を減らし,腰痛や圧迫骨折を有する骨粗鬆症患者の治療とともに重要である.骨粗鬆症をリスクの段階で早期発見するためには,骨量測定によるスクリーニングを導入することが必要である.国立療養所兵庫中央病院(藤田拓男病院長)では,三田市および三田保健所から市内の希望者について平成4年4月より骨粗鬆症検診として骨密度測定(50歳検診)を実施している.本稿はその50歳検診,主にDXAによる検診結果について述べる.本稿が骨粗鬆症の疫学的観点から,また実態把握に役立てれば幸いである.
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