調査報告
保健所運動療法の方法とその意義
辻 元宏
1
,
山下 義則
1
,
山中 千佳也
1
,
繁田 幸男
2
,
柏木 厚典
2
,
田中 逸
2
,
朝比奈 崇介
2
,
阿部 奈奈美
2
,
池淵 省祥
2
,
高木 敬文
2
Motohiro TSUJI
1
,
Yoshinori YAMASHITA
1
,
Chikaya YAMANAKA
1
,
Yukio SHIGETA
2
1草津保健所
2滋賀医科大学第三内科
pp.287-291
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900792
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健康増進対策のため「栄養,運動,休養のバランス」のとれた地域住民の日常生活習慣の確立を目指した事業は保健所の重要な機能役割となっている1).これまで,保健所は地域住民の健康を管理し,促進する機関であるとして健康づくりを提唱してきた.しかし栄養,運動,休養のうちの運動に関しては,科学的方向性が明確化されていないので,成人病予防のため単に運動をしなさい式の方法をとりがちであった.運動処方については,厚生省の脈搏を年齢階層別の指標としたものが主であり,対象者年齢が40歳前後から始まることを考えると,身体的ハイリスク者も含まれている可能性もありうるので,運動療法自体,危険性を伴いがちである.この程度では保健所も民間フィットネスクラブと質的差はないし,設備面では逆にフィットネスクラブのほうが優っているともいえる.
滋賀県の場合,平成7年に開所予定の健康長寿センター(老人の健康増進センター)の機能的役割に,老人軽度障害者に対しての運動療法が位置づけられたため,その医学的評価のたあのモデル事業が草津保健所を中心にして実施された.
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