調査報告
広島県八千代町における高齢者の生活実態に関する調査研究—老人保健福祉計画策定に向けて
安武 繁
1
,
南 典昭
2
,
椎木 照子
2
,
吉永 文隆
3
Shigeru YASUTAKE
1
,
Noriaki MINAMI
2
,
Teruko SHIINOKI
2
,
Fumitaka YOSHINAGA
3
1広島県可部保健所
2広島県廿日市保健所
3広島大学医学部公衆衛生学
pp.580-583
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900635
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1.調査研究の背景・目的 厚生省による高齢者保健福祉10カ年戦略(ゴールドプラン)を推進するため,平成2年6月に老人福祉法の改正が行われ,市町村および都道府県は,老人保健福祉計画を策定することが義務づけられた.この計画の策定をひとつの足がかりとして,今後ともより一層保健・医療・福祉などの客施策の総合的な推進を図り,高齢者の多様な需要に有効,適切に対応していくことが求められている.
平成2年度の広島県在宅老人基本調査結果1)によると,広島県の総人口は2,848,702人で,そのうち65歳以上の在宅高齢者数は359,206人であり,全体の12.6%を占めている.高齢化は県内でも特に山間農村部および島しょ部において進んでおり,これらの地域においては高齢者の保健・医療・福祉の在り方の問題点や今後の課題を検討することは急務であると言える2,3).そこで筆者らは,広島県農村部に属する八千代町における老人保健福祉計画の策定のための基礎資料を得るため,65歳以上の高齢者の保健・医療・福祉に関わる実態と需要を調査した.
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