特集 健康日本21の20年間の評価と次期プラン
Editorial—今月号の特集について
安村 誠司
1
1福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座
pp.123
発行日 2024年2月15日
Published Date 2024/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401210232
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健康日本21の20年間の評価と次期プラン
日本の健康政策は、1978年に厚生省(現 厚生労働省)が「国民健康づくり計画」を打ち出し、これが2000年からの「健康日本21」に移行して現在に至っています。健康づくり体制については、老人保健法、地域保健法が制定されて全国の市町村を主体としたものとされていました。この行政主導の体制をさらに発展させ、企業や事業者、民間や市民団体、国民を巻き込み、健康づくりの主役と位置付けたものが「健康日本21」でありました。そのために名称が「健康日本21」と一新された経緯があります。
その特徴は、疾病の二次予防に加えて、ヘルスプロモーションの考え方を取り入れている点です。また、根拠に基づく公衆衛生・健康政策(evidence-based public health/health policy)、欧米諸国の健康政策の新しい概念や考え方を積極的に取り入れる、などの点があります。さらに「健康日本21」を全国的に進めるために健康増進法が2002年に制定され、翌年に施行し、法的な推進基盤も整備もされています。
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