特集 新型コロナからの教訓—モニタリング報告2023
Editorial—今月号の特集について
福田 吉治
1
1帝京大学大学院公衆衛生学研究科
pp.1187
発行日 2023年12月15日
Published Date 2023/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401210188
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COVID-19を忘れるべからず
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、日本の社会および公衆衛生のさまざまな課題が明らかになった。今後、これら課題の解決に向けて取り組む必要があり、また、その取り組みがどの程度進捗したのかをフォローしていくことが重要である。“喉元過ぎれば熱さを忘れる”ことはよくある。例えば、2009年に発生し流行した新型インフルエンザ(A/H1N1)においても、水際対策、医療対応、リスクコミュニケーションなどの課題が挙げられた。しかし、COVID-19において、その教訓が十分に生かされたとは言い難い。
本特集は、COVID-19で明らかになった教訓とその後の取り組みの進捗を概説することを目的とした。すでに「新型コロナウイルス感染症対策本部」や「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議」などが、COVID-19のパンデミックにおける課題や今後の方向性をまとめている。今回、これら既存の報告書等をもとにしながら、各分野の実務者や研究者に、課題と教訓を整理し、アフターコロナの1年目(2023年)までの対策を取りまとめていただいた。
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