連載 クライシス・緊急事態リスクコミュニケーション・3
人々の信用・信頼を獲得する6つの原則—コロナ禍でラブソングを贈られたスポークスパーソン
蝦名 玲子
pp.342-345
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209626
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はじめに
ここまでで,1) 平時に実施される「リスクコミュニケーション」と,緊急時に実施される「クライシス・緊急事態リスクコミュニケーション(Crisis and Emergency Risk Communication:CERC(サーク))」とでは,同じ「リスクコミュニケーション」という言葉が使われていても異なること,2) わが国の情報発信体制の課題や,CERC理論の開発国である米国と,パンデミック下で適切な情報提供を行い国民の理解と協力を得て感染抑制に成功し,本稿執筆時点(2021年1月末)でCOVID-19による死亡率を非常に低く抑えられているシンガポールの情報発信体制について紹介してきた.
今月号から「では,どう実践していけばいいのか」という,具体的な,CERC実践方法について,順を追って解説していこう.
まず今回は,危機下で人々の信用と信頼を獲得するコミュニケーションについて解説する.
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