特集 医療の機能分化と連携
保健・医療・福祉の連携の現状—愛知県における意識実態調査から
加藤 順吉郎
1
1愛知県医師会
pp.185-190
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901220
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はじめに
21世紀高齢社会の到来を迎え,各種の保健・医療機関および福祉施設等を取り巻く経営環境ならびに社会環境はますます厳しさを増していく一方,これらの機関・施設ならびにサービスに対する住民・患者のニーズは,ますます高度化・多様化・個性化してきた.このため,各施設がこのような諸状況および制約条件のなかで,今後とも住民・患者ニーズに応えた質の高い各種サービスをそれぞれの地域のなかで効率的かつ効果的に提供していくためには,地域保健医療福祉システム構築における7つの重点課題:(1)施設運営上の理念・方針,(2)連携促進と協力体制,(3)人材確保・育成(4)情報化促進,(5)施設・サービスの自己評価と向上対策,(6)住民参加,(7)民間活力,に関する関係施設および関係者の実態調査分析,今後のあるべき姿とその具体化に向けての抜本的な見直しが早急に必要となってくるであろう.このような考えと基本方針に基づいて愛知県医師会では,平成2年10月に愛知県下の保健・医療・福祉関係者15,000余名を対象に,「在宅ケアおよび連携促進等」に関する職種間の意識実態調査と比較分析を行った.さらに,平成5年11月には愛知県下の保健・医療および福祉施設責任者9,300余名に対して,「保健・医療および福祉施設におけるサービスの向上と連携促進等」に関する調査分析を実施した.
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