映画の時間
—京都とパリ,二つの古都を舞台に母と娘の人生が交差する─川端康成の不朽の名作が現代版で蘇る—古都
桜山 豊夫
pp.959
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208577
- 有料閲覧
- 文献概要
川端康成の晩年の作品「古都」は今までに2度,映画化されています.1963年には中村登監督作品(松竹,主演:岩下志麻)が,1980年には市川崑監督作品(東宝,主演:山口百恵)が,公開されました.川端康成は文学史の上では新感覚派に属していると言われますが,耽美的傾向もあります.中村,市川両巨匠とも,川端文学に描かれた美しさを映像の上でも見事に表現していました.中村監督の作品はアカデミー外国語映画賞にもノミネートされています.
今回は3度目の映画化ですが,原作の設定を活かしながら,時代を現代に移し,主人公たちの,その後の生活を中心に描いています.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.