予防と臨床のはざまで
アドボカシーは変化をもたらす影響(感化)力
福田 洋
1
1順天堂大学医学部総合診療科
pp.379
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208434
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2016年2月21日,東京大学において,日本健康教育学会主催ワークショップ「NCD予防に向けたヘルスプロモーションアプローチのためのアドボカシー(政策提言)スキル向上セミナー:エビデンスから影響力へ」が開催されました(http://nkkg.eiyo.ac.jp/privacy/pg371.html).今回の企画は,学術委員会委員長である春山康夫先生(獨協医学大学公衆衛生学講座)と国際交流委員会委員長である私の協同企画です.昨年1月に行われた学会主催セミナー「研究・実践からアドボカシー(政策提言)へ」では,階層別(グローバルレベル,国レベル,自治体レベル,組織レベル)のアドボカシーを中心に,私は職域のヘルシーカンパニー・健康経営へのアドボカシーの実例とヒントを示しました.
今回のセミナーはその続編とも言えるもので,オーストラリアからトレバー・シルトン教授(オーストラリア国立心臓財団)を招聘し,アドボカシーの基本的な手法の習得を目指すワークショップを企画しました.トレバー教授は,健康教育分野の国際学会であるIUHPE(国際ヘルスプロモーション健康教育学会)のアドボカシー担当理事で,今まで世界10カ国以上で,今回のようなアドボカシーのワークショップをされています.英語による講義の聴講はもちろん,アドボカシーについてのグループワーク後に英語での発表もあるため,語学的にはかなりハードルを感じさせるセミナーになるのではと心配しましたが,聴講生含め65人もの方の参加となりました.
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